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Uchino Lifestyle Designing タオルの内野 - 内野株式会社

Bath & LIFE Style Design
入浴と香りはとても相性が良く、組み合わせることでさらなる効果も期待できます。まずは香りのメカニズムを知って、その驚きの効果を実感してみましょう。

香りと入浴の深い関係

入浴が体と心に良い影響を与えることが科学的にあきらかであるように、香り、特に植物の恵みを活かしたアロマセラピーもまた心身に作用することがわかっています。入浴と香りはとても相性が良く、組み合わせることでさらなる効果も期待できます。まずは香りのメカニズムを知って、その驚きの効果を実感してみましょう。

香りが体に働きかけるメカニズム

植物由来の香りを活用した療法 = アロマセラピー

リラクゼーションの手段のひとつとして近年人気の、アロマセラピー。aroma(香り)+therapy(療法)からなる言葉で、「芳香療法」という意味です。フランスでは医師免許を持っている人がアロマセラピーを行っており、近年日本やイギリスでも医療分野での活用がされてきています。 アロマセラピーでは精油(エッセンシャルオイル)を用います。精油とは、植物の花や葉、果皮、樹脂などから抽出された揮発性の芳香物質のこと。いわば植物の香りの素をギュギュッと凝縮させたものです。水蒸気での蒸留や、果皮を直接搾る圧搾、溶剤を使った抽出など、植物それぞれに合った方法で抽出されます。そうして抽出された精油を、体や心のさまざまな症状に合わせて選び、トリートメントやアロマポットなどによる芳香浴、後述するアロマバスなどの方法で体に吸収させるのです。

本能に触れる香りは心を落ち着かせてくれるお守り

精油が体に吸収されるのには、大きく3つのルートがあります。香りを嗅いだときに精油の芳香成分が鼻から脳へ伝わるルート、鼻や口から肺、そして全身へ伝わるルート、そして皮膚から吸収されて血液やリンパで全身に伝わるルートです。良い香りでリラックスできるのは、鼻から脳に伝わった精油の芳香成分が、自律神経をつかさどる脳の一番深い部分に直接働きかけるためです。また、2番目、3番目の血液やリンパ管を介して全身を巡るルートによっても、体のさまざまな器官に影響することがあきらかになっています。 人間の持つ五感-視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚のうち、嗅覚は本能である大脳辺縁系へダイレクトに伝わります。だからこそ、自分の感覚が正直に反応する香りを選ぶことが大切です。自分に合った香りはその人の本能に触れ、お守りのように寄り添ってくれるでしょう。

1.鼻→脳へ
精油の香り「芳香成分」が鼻の奥の嗅細胞を刺激し、電気信号として脳の大脳辺縁系→視床下部・下垂体へと直接伝わる。これらは脳のなかでも動物的・本能的な箇所で、記憶や感情などもつかさどり、自律神経やホルモン、免疫にも大きくかかわっている。香りを嗅ぐことで気持ちがリラックスしたり体調が変化したりするのはこのため。
2.肺→全身へ
鼻や口から吸い込んだ精油の芳香成分が気管を通り、肺へ。肺胞から吸収されて血液に入り、全身のさまざまな組織や細胞に運ばれる。
3.皮膚→全身へ
芳香成分は分子が小さいため、皮膚の奥深く(毛細血管)まで浸透する。それが血液やリンパの流れにのって、全身の筋肉や器官に働きかける。特にトリートメントやアロマバスでこの働きが期待できる。

精油でアロマバス

半身浴×アロマのダブル効果で贅沢なリラックスタイムを

精油を使ったアロマセラピーには、トリートメントや芳香浴などいくつかの方法がありますが、ぜひ試していただきたいのが入浴、特に半身浴との組み合わせです。精油の芳香成分は、温めると揮発しやすくなります。浴室内は温度が高いうえに蒸気が充満しているので、芳香成分が十分に空間に広がりやすいのです。半身浴では長い時間をかけてじっくり入浴するので、それだけ長く芳香成分に触れることができます。ぜひ、ゆっくりと時間をかけて贅沢なリラックスタイムを過ごしてください。 その方法はとても簡単。浴槽にみぞおちまで浸かる程度のお湯を張り、精油を5〜10滴程度落とし、よくかき混ぜるだけです。後は半身浴の方法と同じ。じんわり汗が出るまでゆったりと浸かりましょう。精油は水に溶けにくいので、原液が直接肌に付かないように気をつけて。肌が敏感な人や子どもの場合は、植物油(キャリアオイル)や牛乳、ハチミツなどで精油を薄めてから入れることをおすすめします。

選定と使用方法を守りながら自分の感覚に沿う精油を選んで

精油には多くの種類があり、リフレッシュやリラックスなどに向いているもの、血行促進や抗菌など体に働きかけるものなど、心や体に与える影響はさまざま。ここではいくつかのシチュエーション別におすすめの精油をご紹介しましたが、同じ精油が誰もに同じく働きかけるとは限らず、人によって香りの感覚は異なることも忘れてはいけません。また、好みではない香りを無理に使うと、逆にストレスになってしまうので、「○○には△△の精油」と決めつけずに自分が好きな香りを選ぶのもいいでしょう。 精油を扱う際にはいくつか注意する点があります。専門家の指示なしに原液を肌に付けない、アレルギー症状を持つ方は避けた方がいい種類がある、妊産婦の方は週数によって使える精油が変化する、保管に気をつけるなど。食物の農薬などは誰もが意識しますが、体の中に入るという意味では精油も同じこと。できるだけ自分の感覚に正直になって、そして原料の産地や精油の品質など信頼のおけるアロマセラピストに相談しながら、ぴったりとくる精油を見つけること……それがアロマセラピーを楽しむ最も大切なことです。

シチュエーション別おすすめ精油

リラックスしたいとき

ストレスの緊張を解き、怒りを鎮めるラベンダー(Lavendula angustifolia)、エキゾチックな香りで気分を鎮静させるサンダルウッド(Santalum album)、すっとした香りが深呼吸を誘うユーカリナローリーフ(Eucalyptus, radiata)、柑橘の香りでうつ状態の緩和を促すベルガモット(Citrus aurantium ssp bergamia)などがおすすめ

ラベンダー Lavendula angustifolia

ラベンダー
Lavendula angustifolia

リフレッシュしたいとき

気分を一新して明日への活力を得たいときは、眠気を覚まして気分転換に役立つペパーミント(Mentha x piperita)、爽やかな香りで精気を回復する働きのあるレモン(Citrus limonum)、きりっと瑞々しい香りで元気を与えてくれるグレープフルーツ(Citrus paradisi)などの精油がおすすめ

ペパーミント Mentha x piperita

ペパーミント
Mentha x piperita

気分が落ち込んでいるとき

仕事や人間関係のトラブルなどで気分が落ち込んでいるときは、不安や緊張をほぐすオレンジスウィート(Citrus sinensis)、心を穏やかにするイランイラン(Cananga odorata)、幸福感を与えてくれるジャスミンサンバック(Jasminum sambac L.aiton)など、気持ちを明るく盛り上げてくれる精油がおすすめ

ジャスミンサンバック Jasminum sambac L.aiton

ジャスミンサンバック
Jasminum sambac L.aiton

頭痛がするとき

頭痛には体と心、両方へアクセス。すっとした香りで頭痛、偏頭痛どちらにもおすすめなローズマリーシネオール1.8(Rosmarinus officinalis, Cineole 1.8)、精神を安定させて痛みを軽くするラベンダー(Lavendula angustifolia)、心のバランスを整えて痛みを抑える助けをするクラリセージ(Salvia sclarea)などを。

クラリセージ Salvia sclarea

クラリセージ
Salvia sclarea

体が冷えるとき

夏でも手足が異常に冷たくて眠れないなど冷え症で悩んでいる人には、血流を促進する働きのあるレモン(Citrus limonum)や、柑橘系の精油との相性がいいスプルウスブラック(Abies nigra)、そして同じく血行を促して手足の冷えにも有効なローズマリーシネオール1.8(Rosmarinus officinalis Cineole 1.8)などがおすすめ

レモン Citrus limonum

レモン
Citrus limonum

デトックスしたいとき

何となく体が重い、むくみがあってデトックスしたいというときは、リンパ系を刺激し循環をサポートするグレープフルーツ(Citrus paradisi)やシダーウッド(Cedrus altanica)、スパイシーな木の香りで体と心の余分な疲れを取り除く助けをしてくれるサイプレス(Cupressus sempervirens)などがおすすめ

グレープフルーツ Citrus paradise

グレープフルーツ
Citrus paradise

※ 柑橘系など精油の種類によって、及び肌のコンディションによって、肌に刺激を感じることがあります。 刺激を感じた場合は使用を中止し、ただちに洗い流すようにしてください。

  • アネルズあづさ
  • 株式会社 Blue ink 代表取締役
  • Jasmin Skincare Japan Representative Office代表
  • Jasmin Aromatique Group オーストラリア 取締役
  • Jasmin Aromatique Group グローバルフォーミュレーター
  • Jasmin Aromatique Group インスティテュート グローバルエグゼクティブプリンシパル(AUS / JAPAN / HK / EU / USA / CHINA)
  • 英国IFPA認定アロマセラピスト

お風呂で香りを楽しむTips集

精油を使ったアロマバスのほかにもお風呂で香りを楽しむ方法はいろいろあります。市販のアロマグッズは買ってそのまま使えるし、そこに精油を加えて自分なりにアレンジするのも自由。どれも気軽に試せることばかりです。お風呂時間をハッピーにしてくれるTips、早速今日からトライしてみましょう。

アロマソープ

精油がブレンドされた石けんには、オーガニックで体にも環境にもやさしいものがたくさんあります。ラベンダーやローズ、ゼラニウム、ティーツリーなど、肌のトラブル緩和の助けとなる精油がよく使われています。もちろん、お好みの香りのものを選んでOK。

タラソテラピー

人の血液と海水の成分はとても似ているそう。そこに着目して発展したのがタラソテラピー=海洋療法。海外では海水や海藻など海の恵みを利用した自然療法として浸透しています。入浴剤や海藻パックなど、海の香りを楽しみながら、ミネラル分も得ることが可能。

アロマスプレー

入浴用のアロマスプレーもあります。シャワーで蒸気を立てた浴室にスプレーすると、湯気とともに香りが立ち上って気持ちの良いバスタイムに。手づくりなら、50cc容器に無水エタノール5cc、精油10滴まで、水45ccの順番で入れ、よく振ってできあがり。(1週間程度で使いきりましょう)

バスソルト

体の余分な水分の排出をサポートし、新陳代謝を促してくれるバスソルト。市販のバスソルトをそのまま使うほか、天然の岩塩50gにお好みの精油5〜10滴ほどを入れてスプーンでかき混ぜたオリジナルのバスソルトをつくれば、ソルト+精油の相乗効果がねらえます。

バスボム

丸い外見がかわいいバスボム、その正体は重曹とクエン酸。重曹とクエン酸は水に溶かすと炭酸ガス=細かい泡が発生。それが皮膚から吸収されると血管を広げて血行が促進され、体が温まるのです。香りが付いているものが多く、シュワシュワ感と一緒に楽しめます。

足浴

もしお風呂に入れないときは、足浴や手浴などの部分浴が効果的。大きめの洗面器などに40~42℃のお湯を張り、精油を2~3滴垂らしてよくかき混ぜ、両足、できれば足首まではお湯に浸けます。血行が良くなり体全体が温まるほか、足のむくみも取ってくれます。

手浴

さらに手軽に楽しめるのが手浴。方法は足浴と同じ、大きめの洗面器に40~42℃のお湯を張り、精油を2〜3滴入れてよくかき混ぜ、10〜15分ほど手を浸けます。足浴・手浴が終わった後はよく水滴を拭き取りましょう。濡れたままにしておくと、後でかえって体が冷えてしまうことがあります。


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