気づいたら変色してるタオル。どうしたらいいの!? – オレンジ・ピンク・黄ばみ編 –
2024/07/31
目次
タオルの変色、悩まされたことはありませんか?
タオルだけではなく、洗濯物全般にも通ずるお悩みですね。
きちんと洗濯していたのに何故か発生する「黄ばみ」「黒ずみ」「ピンク色」。 夏場には「オレンジ色」に変色したというお問い合わせも多くいただきます。
そこで今回は、皆さまからいただいた洗濯物の変色に関するお悩みにお答えしていきます!
解決方法もご紹介いたしますので、ぜひお役立てください。
タオルがオレンジ色に!なぜ?
手拭きに使っていたグレーのタオルがオレンジ色に変色していました。
なぜでしょうか?
グレーのタオルがオレンジ色になるのは、塩素による脱色です。
グレーやベージュは赤青黄の3色の染料を混ぜて染めていることが多く、青色の染料が分解されて無くなると、赤と黄色だけが残るのでオレンジ色になります。
綿を染める染料は青が一番塩素に弱いので、オレンジ色や薄い黄色になることが多いんです。
この変色の原因のほとんどが塩素系の漂白剤や洗浄剤です。
塩素を含む漂白剤や洗浄剤は、白物専用の漂白剤をはじめとして、キッチン用の漂白剤、カビ取り剤、トイレ用洗剤、パイプクリーナーなど、家庭の中意外とたくさんあるんです。
意識しないで使ってしまっている事もあるのではないでしょうか。
実は、赤ちゃん用品の消毒液も塩素系です。ご注意くださいね。
他にも注意した方が良いものってありますか?
他には、皮膚科で処方されるニキビ治療薬の一種で脱色することが知られており、ごくまれな例ではありますが、水道水に含まれている塩素が濃縮されて起こることもあります。
これまで見てきた中では、キッチン用の漂白剤やカビ取り剤を素手で扱い、その手を洗った後に手を拭いたらタオルが変色したというケースが一番多い印象です。
タオルに明らかな手形が残っているのをよく見かけます。
↳ オレンジ変色の解決法
オレンジに変色したタオルは元に戻せますか?
残念ですが戻せません。
この変色は染料の一部が失われたことによるものなので、もとには戻せません。
残念ですが、取り換えのタイミングとお考えください。
赤ちゃん用品がピンク色!なぜ?
赤ちゃんのスタイがうっすらピンク色に。
色移りしそうな物とは洗ってないのですが、どうしてでしょうか?
原因は水回りや浴室に発生する赤カビです。
正確にはカビではなく「ロドトルラ」という酵母菌が原因です。
これが水回りや浴室だけではなく衣類やタオルにも発生するのです。
酵母菌が増殖する原因となるのは「汚れが溶け出した水」。
赤ちゃん用のスタイやタオルがピンク色に変色してしまうのは、赤ちゃんの身の回りのものに母乳や吐瀉物(としゃぶつ)や便などが付着していることが多く、この汚れが洗濯で落としきれていないため。
お風呂で使うボディタオルがピンク色になるのも、体を洗った後に浴室に掛けたままにしていることが原因です。
↳ ピンク変色の解決法・予防法
ピンク色になってしまったスタイを元に戻す方法はありますか?
早めの対応がポイントです。
早い段階であれば、粉末タイプの酸素系漂白剤を適量溶かした水に浸け置きした後、通常通りの洗濯で落とすことができます。
浸け置きには40~60℃のお湯を使うと効果が高くなります。
同じ酸素系漂白剤でも液体タイプは成分が異なるため、あまり効果が期待できません。
※粉末タイプの酸素系漂白剤は綿、麻、化学繊維用です。ウールやシルクには使えません。ウールやシルクには必ず液体タイプを使用してください。また、酸素系漂白剤は金属のパーツが付属しているものには使用できません。
変色させないために気をつける事はありますか?
すすぎをしっかり行ってください。
赤ちゃんの体から出る汚れは水と洗剤で十分に落ちます。
すすぎをしっかりと行い、酵母菌が増殖する原因となる「汚れが溶け出した水」が洗濯物に残らないようにしましょう。
↳ ピンク変色の特殊なケース
ピンク色の変色にはこんな特殊な例もあります。
日焼け止めによる変色
白無地のTシャツなどに付着した日焼け止めを落とすために塩素系漂白剤を使ってしまうと、化学反応が起きてピンク色に変色することがあります。
ただしこれは付着している日焼け止めが変色しているだけなので、日焼け止めを洗剤などで落とせば解消されます。
お風呂の残り湯と柔軟剤による変色
入浴剤を入れたお風呂の残り湯で洗濯をし、すすぎに柔軟剤を使用すると、柔軟剤が入浴剤の色素を吸着してピンク色になることが報告されています。
ただしこれも洗濯で比較的容易に落とせるようです。
タオルが黄ばんでくる!なぜ?
白いタオルを長く使ってると黄ばんできます。なぜでしょうか?
タオルや衣類の黄ばみは「皮脂」などの油性の汚れが空気に触れて酸化することが主な原因です。
肌着の首回りや脇などによく見られる黄ばみは、皮脂など汚れが原因であることが多いですね。
他には、洗濯時のすすぎ不足で石けんや洗剤が洗濯物に残ったり、柔軟剤が過度に付着して起こったりすることもあります。
タオルの場合、全体がまんべんなく黄ばむことは少なく、バスタオルの場合は中央付近、フェイスタオルの場合は上下の端に近い部分など、よく使われる部分に発生するケースが多く見られます。
油性の汚れは通常の洗濯で完全に落とすことは難しく、しっかり洗っているつもりでも少しずつ残るため、使用を繰り返していくと徐々に蓄積されていきます。
また、油性の汚れは時間が経つと落ちにくくなる傾向があるため、洗濯をせずに何度か使用を繰り返すようなものほど黄ばみが発生しやすくなります。
一度黄ばんでしまうと洗剤だけではなかなか落とせないため、「落とせないならせめて目立たないように」という目的で配合されているのが蛍光増白剤です。
↳ 黄ばみの解決法・予防法
黄ばんでしまったタオルは白くなりますか?
軽い黄ばみなら大丈夫!
軽度であれば、粉末タイプの酸素系漂白剤を適量溶かした水に浸け置きした後、通常通りの洗濯で落とすことができます。
浸け置きには40~60℃のお湯を使うとさらに効果が高くなります。
同じ酸素系漂白剤でも、液体タイプは油性の汚れを分解できないため、効果が期待できません。
また、油汚れに強いと言われるセスキ炭酸ソーダや、セスキ炭酸ソーダを主成分とする洗剤を使う方法もあります。
①10Lの水にセスキ炭酸ソーダ5gを溶かして浸け置きする。または100㎖の水にセスキ炭酸ソーダ5gを溶かした溶液を汚れ部分に直接塗布して軽くもみ置く。
②その後、通常通りの洗濯を行う。
セスキ炭酸ソーダは洗濯用のものもありますが、キッチンや住居の洗浄用として広く販売されているため、ドラッグストアや大手100円ショップで手軽に入手できます。
変色させないために気をつけることはありますか?
念入り洗い&しっかりすすぎを行いましょう。
油汚れは洗剤の力でしっかりと落とすことが重要です。
洗剤が不足すると汚れが十分に落ちない場合があるので、汚れがひどいと感じた場合は少し多めに使用してもよいでしょう。
但し洗剤や石けんにも油脂分が含まれているため、入れ過ぎには注意してください。
また、洗濯物に汚れや洗剤が残らないよう、すすぎをしっかりと行うことも重要です。