タテ型?ドラム式?意外に知らない洗濯機別タオルの上手な洗い方
2024/08/01
目次
「ドラム式の洗濯機でタオルを洗ったらゴワゴワになっちゃった」という話をよく聞くのですが、詳しく聞いてみると、洗濯方法に問題があることがほとんどです。
実は、タテ型の洗濯機で洗うのか、ドラム式の洗濯機で洗うのかで、タオルの洗濯方法は少し変わってくるんです。
今回は、意外に知られていない、洗濯機別の上手なタオルの洗い方をご紹介します。
あわせて、普段気になっていた「タオルの洗い替えのタイミングは?」「洗濯機に洗濯物を溜める使い方はアリ?」「お風呂の残り湯で洗濯しても大丈夫?」なんて洗濯に関するプチ疑問も解消していきます。
タオルを洗うタイミング、正解は?
タオルを洗うベストなタイミング、それは「使ったらすぐ」または「湿ったらすぐ」。
なぜなら、汚れは付着したばかりの方が落としやすく、においを発生させる細菌も増殖していないから。逆に放置すると汚れが酸化したり細菌が増殖したりして洗っても落ちにくくなってしまいます。
例えば入浴後のバスタオル。実は入浴後は思っている以上に汗をかいているので、バスタオルを繰り返し使うと汚れが蓄積されてにおいのもとになります。
洗面所やトイレで手を拭くタオルにも、洗い残した汚れや皮脂、角質などが少しずつ付着していきます。さらに、湿ったタオルは空気中に漂う臭気物質などを吸着しやすいため、タオル自体ににおいがついてしまうこともあります。
とはいっても、入浴後すぐにバスタオルを洗濯したり、手拭き用のタオルを使うたびに取り替えて洗ったりするのは現実的には難しいですよね。たとえば1日使ったら取り替えて洗うなど、できるだけこまめに洗うようにしてみてください。それだけでもずいぶん違うと思います。
また、高温多湿な環境ほど細菌やカビが増殖しやすくなるため、暑い季節ほどこまめに取り換えて洗濯するのもポイントです。
すぐに洗えないタオルは一度乾かす
使用後の湿ったタオルはすぐに洗濯するのが理想的ですが、すぐに洗うことが出来ない場合は、一度乾かしましょう。
汚れを落とすためにはあまりは良くない方法なのですが、夏場は濡れたまま放置するとすぐににおいが出たり、カビが生えたりするため、それを防ぐための応急処置です。
また、どうせ後で洗うからといって、洗濯機の中に洗濯物を放り込んでおくのはNGです。
洗濯機の中は通気が悪く湿度も高いので、汚れたり湿ったりしたものを溜め込むとすぐにカビが生えてしまいます。
洗濯物を置くスペースが無くて仕方なく…という場合は、できるだけ詰め込まないようにゆったりと入れ、蓋は必ず開けたままにしておいてください。
なお、ドラム式洗濯機の場合はドアを開けっぱなしにすると危険なのでこの方法は避けてください。
タオルは他のものと分けて念入りに洗う
全自動洗濯機は、投入された洗濯物の質量によって、水量や洗濯時間、機械力などを決めています。
タオルと衣類を比べた場合、タオルの方が同じ質量でも体積が大きくなるため、質量だけで洗濯条件が決まってしまうと、水量や機械力が不足しがちになり、洗浄効率が低下します。
最新機能を搭載した洗濯機も残念ながら洗濯物の体積までは測れないので、タオルはタオルだけでまとめ、手動で条件を設定するのがしっかり洗うための大事なポイントです。
タオルを洗濯する場合は、一度に投入する量を最大容量の7割程度にし、水量を最大に設定して行います。目安としては、洗濯物が完全に沈んで水面から出ないくらいのイメージです。
洗濯機のメーカーも「洗浄効率を高めたり洗濯物のダメージ減らしたりすることを目的に、洗濯物の投入量を洗濯機の定格容量の7割に抑え、水量は定格の最大に設定して洗うこと」を勧めています。
さらに、タオルは他の繊維製品と比べて生地が厚く、生地や繊維の奥まで汚れがしみ込むと落ちにくくなるため、汚れやにおいが気になる場合は少し念入りに洗ってみてください。
通常コースとは別に用意されている「念入りコース」や「がんこ汚れコース」を選んだり、洗濯時間を長めに設定したりすることで、汚れが落ちやすくなります。
タオルを分けて洗うのは、体積や汚れの度合いに応じて洗い方をカスタマイズするためですが、一番の理由はすすぎを念入りに行いたいからです。
最近はすすぎ1回でOKの洗剤も多くありますが、タオルは脱水後に生地に残る水分の量が他の洗濯物に比べて非常に多いため、すすぎをしっかりと行わないと、汚れや洗剤が残ってしまいます。
他のものと一緒に洗う場合は洗濯ネットを活用
どうしてもタオルと他の洗濯物を一緒に洗いたいという場合は、タオル以外を洗濯ネットに入れてください。
また、タオルから落ちた毛羽が付かないよう、洗濯ネットは目の細かなものを選んでください。
なお、ネットに入れる際には、デリケートなものはきれいにたたんで小さめのネットに単独で入れるのが望ましいですが、多少ラフに洗ってもよいものは大きめネットにゆったり入れても大丈夫です。
お風呂の残り湯は極力使わない
汚れの中でも特に油汚れは水温が高いほど落ちやすくなります。
水の硬度が高く洗剤の効果が出にくいヨーロッパでは、洗濯機にお湯を沸かす機能がついていたりします。
日本の場合は、基本的に軟水のため、常温で洗濯しても問題はありませんし、水道の水が冷たい冬に温度が高いお風呂の残り湯を使うことは、油汚れを落とすのに効果的な方法の1つだと思います。
しかし、お風呂の残り湯での洗濯には、油汚れが落ちやすいというメリットがある反面デメリットもあります。
お風呂の残り湯には身体から落ちた汚れが混ざっており、温度が高いため細菌も増殖しやすくなっています。
極端な言い方をすれば、水道水が殺菌・濾過された清浄な水であるのに対し、お風呂の残り湯は汚れや汗、皮脂などが混ざった「汚れた水」ということになります。
もちろんお風呂の入り方や人数によってお湯の汚れ方は違うため、一概に汚れているから使えないということはありませんが、洗剤は残り湯の中の汚れにも作用してしまうため、洗剤の効果が十分に得られないこともあります。
お風呂の残り湯を使うのは節水という観点からも良いことではありますが、温度のメリットと汚れのデメリットのバランスをよく考えたうえで使うようにすることが重要です。
なお、お風呂の残り湯を使う場合は最初の洗濯のみで、すすぎには絶対に使わないようにしましょう。
洗濯はすすぎが命!追加すすぎがオススメ
どんなに洗濯機や洗剤が進化しても、洗濯はすすぎが命です。
洗濯とは汚れを水に溶かし出して落とすことですが、その汚れが混ざった水を薄めていくのがすすぎなので、すすぎの回数が多ければ多いほど、水量が多ければ多いほど、汚れは残りにくくなります。
逆にすすぎが不足すると、洗濯物は汚れが混ざった水を吸い込んだまま絞られ乾かされてしまうことになります。特にタオルは生地が含む水の量が非常に多いため、すすぎの水に汚れが残っていると、脱水後に含んでいる水の分だけ汚れが残ってしまいます。
タオルを洗濯する場合には、通常の溜めすすぎではなく注水すすぎを選んだり、洗濯コースが終わった後さらにすすぎと脱水を1回追加したりするのがオススメです。
また、洗濯機の機種によっては「念入りコース」などを選択するとすすぎの回数が増えたり注水すすぎになったりすることもありますので、ご自宅の洗濯機のコースを確認してみてください。
洗濯機別タオルの上手な洗い方
タテ型洗濯機の場合
タテ型の全自動洗濯機は機種が非常に多く、様々な機能がありますが、基本的には入れるタオルの量を最大洗濯容量の7割程度にして、水量を手動で最大に設定して洗ってください。
選ぶコースは「念入りコース」や「がんこ汚れコース」がオススメです。タオルが比較的新しくあまり汚れていない場合は通常コースでもOKです。
全自動洗濯機は安全性の観点から途中で状況を確認することが出来ないタイプが多いため、投入する洗濯物を少なめにし、最初にしっかりと洗えるコース設定にしておくことが失敗しない秘訣です。
なお、タオルに限っては、洗濯機に付いている乾燥機能は使わずに、すぐに取り出してパタパタと振ってから干した方が風合いが良くなります。
ドラム式洗濯機の場合
ドラム式洗濯機の場合は水量の調整などが細かく出来ないタイプが多いので「念入りコース」や「がんこ汚れコース」を選びましょう。
水量や時間が調整できる機種の場合は、時間は通常より長めに、水量は最大に設定するのが良いでしょう。
洗剤はドラム式専用のものやすすぎ1回対応のものを選んでください。ドラム式洗濯機は水の使用量が少ないので、すすぎやすい洗剤を選ぶのがポイントです。
また、ドラム式洗濯機はパイルがつぶれて風合いが硬くなりやすいため、必ず連続して乾燥まで行ってください。
乾燥まで行いたくない場合は、ドライコースやデリケートコースを選択すると、吊り干ししても風合いが硬くなりにくくなります。
2槽式洗濯機の場合
ちなみに、タオルの洗濯に限らず洗濯機の中で最強なのはズバリ大容量の2槽式洗濯機です。
全自動ではないため、洗濯から脱水の間に人の手が必要で洗濯機に任せっきりというわけにはいきませんが、洗濯やすすぎの時間、回数や水量を全て自由に設定でき、洗濯物や汚れの状態に合わせたベストな洗い方ができるという点は、他の洗濯機にはない大きなメリットです。
2槽式の場合は、運転中に洗濯物の動きや汚れの落ち具合などを見ながら、必要に応じて時間を延ばしたり水を足したりしてください。
すすぎの際も、水の濁りや泡の具合を見ながら注水したり回数を増やしたりして、すすぎの水が透明で泡がなくなるまで行ってください。
まとめ
タオルの洗濯は、使っている洗濯機に合わせた方法で行いましょう。
洗濯物の容量を最大容量の7割程度にして、水量を最大に設定して洗ってください。ドラム式の場合はしっか洗えるコースに設定をして乾燥まで一気に行いましょう。
また、使ったタオルはできるだけこまめに洗うことが大切。
使い終わったタオルをすぐに洗えない場合は、濡れたまま放置せず、一旦乾かしてから洗濯カゴに入れるなどして、においやカビを発生させないように気をつけましょう。