2020.11.05

進化したガーゼパジャマ。UCHINOのガーゼはここが違う!

包帯から衣類、寝具など、さまざまなアイテムに使用されているガーゼ。生まれたばかりの赤ちゃんが使うアイテムにもガーゼのものが多いですよね。

誰もがなじみのあるガーゼですが、UCHINOのガーゼは一般的なガーゼとは “かなり” 違います。

言ってみれば従来のガーゼの枠を超えて進化した「驚きのガーゼ®」です。

この進化したUCHINOのガーゼは、パジャマやリラクシングウェア、多目的に使えるスローやベビーアイテムなど、多くのUCHINO製品に使用され、たくさんの方々にご愛顧いただいております。

今回はUCHINOならではのスペシャルなガーゼについて詳しくご紹介していきます。

そもそもガーゼとは?



ガーゼとはもともと明治時代にドイツから伝わった医学用語で、目の粗い織物を意味する言葉だったと言われています。これには諸説あるのですが、中東のガザ(GAZA)地区特産の透けるような薄い織物が語源ではないかという説が有力とも言われています。

最初はもっぱら医療用の布や包帯として使われていましたが、柔らかな肌触りで吸水性があり、通気性がよくすぐに乾くなどの特徴から、ベビー用品や夏物の衣類、襦袢などにも使われるようになってきました。

一般的には「粗く織られた綿の平織物」のことを指しますが、最近では平織物以外の粗い織物まで含めたり、綿以外の素材を使ったものを含めたりするケースもあります。

外観が似ている編み地にもガーゼという名称が使われているため、広い意味では「目の粗い綿の平織物とそれに近い生地」と考えても良いのかもしれません。

ガーゼのメリットとデメリット

ガーゼの特徴と言えば何と言っても通気性の高さです。組織が粗いので2重3重と重ねても風が通り抜けやすく軽いため、夏物の衣類には最適です。

また、吸水性があり肌触りも比較的柔らかいため、肌の敏感な赤ちゃんや小さな子供用の衣類にも適しています。

半面、保温性に乏しいため寒い季節の衣類や寝具にはあまり向いていません

また、生地が薄く強度もそれほど高くないため、丈夫さが要求されるような用途には適しておらず、洗濯後にシワや縮みが発生しやすいというデメリットもあります。

タオルのUCHINOがなぜガーゼ?



UCHINOと言えば真っ先にタオルを連想し「タオルのUCHINOがなぜガーゼを作るの?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか?

確かにタオルとガーゼは一見すると全く違う生地ですが、実はタオル用の織機でもガーゼを織ることが出来るんです。

タオル用の織機には通常のガーゼ用の織機にはないパイル(タオル表目の輪っか状の糸)を作る機能があります。ここに着目し、タオルメーカーならではの視点と技術を取り入れ、従来のガーゼの概念を覆すこれまでにない新しいガーゼを生み出すことができるのではないかと考えました。

ガーゼの特徴として吸水性や肌触りの柔らかさがありますが、そこはタオルのUCHINOが最も得意とする分野です。綿の吸水性を最大限に引き出し、柔らかな肌触りを生み出す技術は他の追随を許しません。

タオルの製造技術を取り入れながら、柔らかく心地よい肌触りと性能を追求していった結果、まさにガーゼの進化形ともいえる数々の新しい素材の開発に成功。今では日本をはじめ世界各国でガーゼに関する特許をいくつも取得しています。



タオルはパイルと地組織に異なる糸を使うことが多く、これが他の織物と異なる技術の1つでもあります。この考え方をガーゼに取り入れて、多層構造のガーゼの表面と内側で素材や織り方を変えているのがUCHINOのガーゼの1つの特徴です。

もちろん素材の吸水力を最大限に引き出すタオルならではの製造技術を駆使し、吸水性についてもこれまでのガーゼとは一線を画しています

ガーゼの概念を覆した「驚きのガーゼ®」

マシュマロガーゼ®(特許第5534383号)





UCHINOのガーゼと言えばやはりNo.1はマシュマロガーゼ®です。
2014年発売の大ヒット素材で、マシュマロガーゼ®の快眠パジャマは多くの支持をいただいています。

表と裏に細く柔らかな糸で織ったガーゼ、内側に細くしっかりした糸で織ったガーゼを使った3層構造で、さらに生地の中に空気をたくさん含むように織り上げています。



着ていることを忘れるほど軽やかで、肌触りがとても柔らかく温かい着心地なのにムレにくく汗をかいてもべたつきません。まるで生地が呼吸しているかのように着用時の衣服内の環境を快適に保ってくれる、心地よく快適な素材です。

中でも最大の特徴ガーゼなのに保温力が高く温かいことです。もちろん5重や6重の厚手のガーゼになれば保温力も高くなりますが、マシュマロガーゼ®は一般的な2重ガーゼよりも軽いのに保温力が高いという点が大きく異なります。



軽いのに保温力が高いという特徴は、特に体温調整がしにくい就寝時の衣服に適しています。寝相の影響を受けにくいため、一説によると高価な羽毛布団よりも優れた快眠効果が期待できるそうです。

信州大学繊維学部と共同で行った研究では、被験者全員が「快眠できた」と答え、一般ユーザー100人を対象としたアンケート調査でも被験者の97%が「快眠できた」と答えています。

さらにこのパジャマに変えてから「トイレに起きる回数が激減した」という声や「風邪をひかなくなった」「冬の朝も布団から出るのが苦にならない」などの声が多く寄せられています。





衣服内を快適に保つことに加えて肌と擦れた際の刺激や身体を動かした際の抵抗感も少ないことから、敏感肌やアトピー性皮膚炎の方にも強く支持されています

実際に「服による刺激が軽減された」という声や「就寝時の痒みが軽減された」という声も寄せられています。

マシュマロガーゼ®製品の多くは日本アトピー協会の推薦品に選ばれており、ベビー用品については医師の評価もいただいています。

東海大学医学部長
医学博士 坂部貢先生

“ガーゼは長い歴史の中で、医療用としても広く用いられてきました。 日本においては、新生児を最初に包む布や衣類にもガーゼ素材が多く用いられています。これは、大人と比べ、はるかに薄く弱い新生児の肌に対して、過度な刺激を与えないための素材として、ガーゼが最も適していると考えられるからです。

驚くほどの柔らかさと軽さが特長のマシュマロガーゼ®は、従来のガーゼの特性を保ちながら、柔らかくなめらかで肌への刺激が少ないため、赤ちゃんの肌をやさしく包むのにとても適しています。”

さらに、「おもてなしセレクション」や「キッズデザイン賞」、繊研新聞社主催の「百貨店バイヤーズ賞」など、多方面から数々の評価をいただいています

こんないいことずくめのマシュマロガーゼ®ですが、柔らかな生地ゆえに摩擦に弱いというデリケートな部分もあります。

3層構造により生地の引張りに対する強さや縫目の強さは確保していますが、表面の生地がとても柔らかいため、強く擦られたり繰り返し擦られたりすると傷んでしまうことがあります。そのため、着用時には強い負荷が加わらないようにちょっとした注意が必要です。

もちろん、こういった部分については常に研究を重ね、より扱い易くなるように少しずつ改良を繰り返しています。

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驚きのガーゼ®+保温力

マシュマロワッフルガーゼライト(特許第6501334号)



マシュマロワッフルガーゼライトは、マシュマロガーゼ®の軽さや柔らかな肌触りはそのままに、保温力を向上させてさらに温かな着心地を追求した素材です。

生地の中に断熱効果の高い空気の層を作るようなイメージで開発しました。

表面と裏面はマシュマロガーゼ®と同じ細く柔らかな糸のガーゼ、内側を1層のワッフルにした3重の複合組織で、内側のワッフル層と外側のガーゼ部分の収縮差によって生地の中に空気をたくさん含ませています。



肌触りはマシュマロガーゼ®と全く同じですが、生地が若干厚くなっているだけで保温力は格段に向上しているため、寒い季節のパジャマに最適です。



マシュマロガーゼ®よりもさらに温かいものを求めている方に強くおすすめしたい素材です。

保温力MAXの極暖ガーゼ

マシュマロワッフルガーゼ



ガーゼの柔らかな肌触りや吸水性、取り扱いの手軽さはそのままに、ウールのニットやフリースのように羽織れる厚手で温かいガーゼを目指して開発したのがマシュマロワッフルガーゼです。

多重構造のマシュマロワッフルガーゼは、外側がガーゼ、内側が2層のワッフルという4重の複合組織に織り上げています。



マシュマロワッフルガーゼライトと同様に、内側のワッフル層と外側のガーゼ部分の収縮差によって生地の中に空気をたくさん含ませています。さらにガーゼ部分にはマシュマロガーゼ®の2倍の太さの糸を使用し、よりボリュームのある生地に仕上げています。

その結果、保温力はウールのニットやフリースなどに並ぶガーゼ素材としては考えられないような水準にまで達しました。

他の素材と違って通気性や吸水性も兼ね備えているため、保温力が高くても温まりすぎてムレることがありません



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ガーゼとパイルのダブルふわふわ触感

マシュマロガーゼ&パイル(特許第5737733号)



タオルの世界では片面がガーゼ、片面がパイルというダブルフェイスの素材はありましたが、ガーゼ面を柔らかい糸だけで織ることは織機の機構上難しいとされていました。

その技術的な問題点を克服し、UCHINOのベストセラータオルであるマシュマロシリーズ®のタオルとマシュマロガーゼ®を表裏で組み合わせたのがマシュマロガーゼ&パイルです。



タオルの場合は表裏で異なる柔らかな肌触りが楽しめ、衣類の場合は肌に触れる内側をパイルにすることで、この上ない柔らかな肌触りが感じられます。さらにパイルが空気をたくさん含むので、数値以上の温かさも感じられます。

もちろん吸湿・吸水性にも優れているため、汗をかいてもムレたりべたついたりすることはありません。



マシュマロワッフルガーゼライトやマシュマロワッフルガーゼと同様に寒い季節に最適な素材で、特にパジャマ一度着ると手放せなくなる方も多い、冬におすすめのアイテムです。

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猛暑も快適な最涼ガーゼ

クレープガーゼ®(特許第5999744号)



クレープガーゼ®はタオルの製造技術を駆使して開発した3層構造のガーゼです。

通常よりも約40%細い糸を使用して3層に織り上げ、生地表面を弛ませてクレープ織物(凹凸の縮みしわを出した織物)のようなシワを形成させています。

冬のあったかガーゼに対する夏のさわやかガーゼとして、今やUCHINOの看板素材の1つとなっています。



まさに風が通り抜けるように涼しいガーゼで、暑い夏、綿のTシャツから着替えた瞬間にその涼しさを体感していただけます。

特徴はなによりも高い通気性による涼しさ着ていることを忘れるどころか、裸でいるより快適と思えるほどの涼しさと心地良さです。

もともと通気性の高いガーゼですが、クレープガーゼ®は従来のガーゼの1.5~1.8倍、Tシャツや肌着に使われる綿天竺の約7倍という驚異的な通気性を備えています。さらに生地表面の凸凹によって作られる肌との隙間を空気が通り抜けるため、抜群の涼しさが感じられます。

適度な吸水性により汗をかいてもべたつきにくく、吸収した汗を素早く拡散して広い表面積で乾かすため、気化熱による冷却効果も期待できます。



クレープガーゼ®は涼しさを生み出す驚異的な通気性と同時に、冬物パジャマの代表格である綿ネル生地に匹敵するほど高い保温性も兼ね備えている点も大きな特徴です。

夏物パジャマの場合、涼しいだけでなく、昼夜の温度差が大きくても寝冷えしにくいというメリットがあります。

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柔らかく心地よい凹凸ガーゼ

エアーガーゼ®(特許第5971743号)



薄く軽く柔らかなタオル用の素材として開発したのがエアーガーゼ®です。

無撚糸(撚りの無い糸)のガーゼと中空糸(中に空隙のある糸)を使ったガーゼを2重に重ね、規則的に表裏を入れ替えて生地の収縮率の差による凸凹を形成させた、立体感のあるガーゼです。



無撚糸のガーゼ部分がふっくらとしていて肌に心地よく、薄く軽いため携帯にも便利です。

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まだあるUCHINOの特許ガーゼ

これまで紹介した以外にも、UCHINOには独自の技術で開発したガーゼ素材がまだまだあります。

中空糸のガーゼを多重に重ねたもう1つのエアーガーゼ®(特許第5534383号)や、マシュマロガーゼ®をベースに摩擦強度を向上させたソフトタッチガーゼ(特許第6090894号)、マシュマロガーゼ®のボリュームアップ版ともいえるマシュマロパフガーゼ(特許第5435607号)などはすでにいろいろなかたちで商品となっており、さらにテスト中、開発中の素材がいくつもあります。

使い心地の違いを、ぜひ試してみてください。

まとめ

タオルの製造技術を活かし、これまでにない画期的なガーゼ素材を生み出し続けているUCHINO。

常に上質で快適なライフスタイルを考え、一年を通して快適な着心地を楽しめるガーゼ素材を次々に作り出し、幅広いアイテム展開で幅広く皆さまにご愛顧いただいております。

これからもUCHINOはより快適で心地よい素材を追求し開発を続けていきます。

今後は使う人の快適さだけでなく環境や社会にも配慮し、サスティナブルな素材や製法へのシフトをより一層進めていきます。

これからのUCHINOのさらなる進化にご期待ください。